Wednesday, July 6, 2016

「心得ておくべき事」シューマンからのピアノ学習者へのメッセージ

シューマンのユーゲントアルバムに、彼からのメッセージがドイツ語から日本語に訳されてるものがあるので、この中にある文章を幾つかShareしたいと思います♪
子供の学習者向けに書いてますが、大人にも同じ事が言えますので、参考にして下さい。

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聞く耳をつくりあげる事が一番大切である。幼い時から調整や音を判断出来るようにすること。鐘、窓ガラス、かっこうーーーーそういったものが、どんな音を出しているか調べてみること。

音階やその他の運指法を熱心に練習しなければならない。しかし、それですべてがうまくゆくと思って、大きくなるまで毎日何時間も機械的に練習している人が沢山いるが、それは、正に、ABCを出来るだけ早く発音しようと骨折っているのとそっくり同じだ。時間をもっと有効に使いなさい。

拍子通りに弾く事。

♫幼少の頃から、和声の基本的な事を勉強しておきなさい。理論、通奏低音対位法などの言葉を恐れてはならない。こんなものは、使っているうちに、次第に慣れてしまう。

つまらなそうな弾き方を決してしないように。いつも新しい気持ちで弾きなさい。
曲を途中でやめないこと。のろのろするのと急ぐのとは、同じように大きな間違いである。

易しい曲を立派に美しく弾くように努力する事。
これは、難しいものを平凡に演奏するよりもずっといいことだ。

♫いつも、正しく調律された楽器を使うこと。

♫楽譜を見て歌えるように努力する事。それによって耳は、益々敏感になるという訳だ。

♫音楽を楽譜から理解するように迄なりなさい。

♫弾く時には、誰が聞いているのかと気を使わない事。

♫一日の音楽の勉強をして、疲れたと思った時には、それ以上の勉強は控える事。喜びも、気分の良さもなしに勉強するのなら、休んだ方が良い。

♫時間は貴重だ。現にある良い曲だけを全部知ろうと思っても、100人分の長生きをしなければならない。

パン菓子や砂糖菓子などの甘いものでは、子供は健康な大人に育たない。
身体と同じく、精神の糧も、質素で力強いものでなければならない。
大家は、この身体精神の糧に充分に気を使っていた。みなも、これに気を配りなさい。

♫勉強する曲を選ぶ時には、先輩に相談すること。これで、時間を大いに節約出来る。

♫いわゆる偉大な巨匠演奏家の、良く引き起こす拍手喝采を、誤解してはならない。芸術家の拍子は、大衆の拍手よりも貴重なものであってほしい。

♫優れた大家、中でもヨハン・セバスティアン・バッハのフーガを熱心に弾くと良い。
『平均律クラヴィーア』を毎日のパンとして欲しい。そうすれば、確かに立派な音楽家になれるだろう。

♫仲間の中では、自分よりも多くの事を知っている人を選ぶように。

山の彼方にも人が住んでいる。謙虚でなければいけない。自分より以前に既に他の人が考えたり、工夫したりした事以外には、自分は実は未だ何も考えたり工夫したりしてはいないのだ。そして、もし考えたり見付けたりしたなら、それを天からの贈物として、他の人にも分け与えなければいけない。

♫色々の時代の傑作を一心に聴いた上で、音楽史の勉強をすれば、うぬぼれとか虚栄(きょえい:実質の伴わない、上辺だけの栄誉)といったものが全く直ぐに治療出来るだろう。

古いものを尊敬すること。しかしまた、新しいものもあたたかい心で迎える事。知らない名前に対して偏見を持ってはいけない。

ある曲を、初めて聴いただけで判断してはいけない。第一印象で気に入ったものが、必ずしも最良のものとは限らない。大家は、研究される事を願っている。大変に歳を取ってから初めて、はっきりとわかってくるというものも多いのだ。

♫他の芸術や学問と並んで周囲の生活にもしっかりと目を向けよ。
道徳の規律は、また芸術の規律でもある。
熱心さと根気強さで、次第に高い段階に到達出来よう。

♫芸術では、熱中ということがなければ、本当のものは何も成就(じょうじゅ:成功、達成)されないのである。

♫勉強には、終わりというものがない。

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この他、想像力をうんと強く(右脳を駆使)するようにという事に触れていたり、まだまだあるのですが、基本的に書かれてる事は、当然の事ばかりですが、大家シューマンのお言葉という事で、普段私が伝えたい事を、これで改めて再確認出来たら良いと思います。

シューマンと言えば、今は亡き恩師の敬愛した作曲家でもあります。
ロマン派ですから、ショパンとリストとも交友関係があり、それぞれ異なる特徴がありますが、お互いに尊敬し合っていました。

シューマンは、重度の精神障害に苦しみ、46歳という若さでこの世を去りました。世界一のピアニストであった美しいクララと猛反対を押し切って結婚するも、苦悩が多く波瀾万丈な人生でした。

初期の代表的な作品「幻想曲」の動画を紹介します。

もう一つは、古く音質は良くないですが、ロシアの作曲家のラフマニノフが演奏する、シューマンの「謝肉祭」の動画があったので紹介します。

シューマンからのメッセージ、如何でしたか?

時代は変わっても、変わらない本質があると言う事ですね。

是非、今後の参考にして下さいね〜〜〜。^^

Saturday, October 24, 2015

大人こそピアノ!

これから大人の生徒向けにブログを書きたいと思っています。
今日はその第一弾になります!

大人のピアノに力を入れていきたいという想いがあります。

大人でレッスンを希望する方には:

なかなか習いたいと思える先生に出会えなかった方。

子供の頃にやっていて、いくら練習しても上手くなれず、完全に諦めの境地だった方。

子供の頃にやっていた大好きなピアノだけれど、練習が苦痛でどうせ上手くはなれないと諦めていた方。

子供の頃に憧れていたけど、結局機会が無かった方。

子供の頃にやっていたけど、完全に忘れてしまった方。

大人から始めた方で、楽譜もあまり読めずに、指が動かし難かった方。

老年から始めて、楽譜が読めるようになれるとは思っていなかった方。

子供と一緒になって習い始めたお母さん。etc.

・・・と、色々ですが、分かってる事は、必ずそれぞれが向上出来るということです。
そして皆が「輝ける」のです!!!

大人でもまだまだ可能性があるという事を、声を大にして言いたいです!

ピアノは子供の頃からやってないといけないとか全然ないのです!
最も着目すべき点は、年齢に関係なく「より豊かな人生」が実現出来ることです。

そして大人が夢を持てる社会、夢中になれる社会こそが、子供達にとっても甚大な影響を与えることに繋がるのではないかと考えています。

大人の生徒さん!

目標や夢に向かってワクワク生き生きしている姿、ピアノに励む姿に「ステキだな〜」と日々感じずにいられないです。その背中を子供達に見せることで、世の中にプラスの影響があることでしょう。

オレゴンでも、徐々に大人の生徒さん=ステキな同士達が集まって来ています。

盛り上げていきましょう♪